Entries from 2012-07-01 to 1 month

白壁に炎ゆらめき声もなき男の液がふりまかれており

鞭打たれ呼吸できず腰抜けて陶酔の川漂っており

体売り笑い物になること運命と自ら決めた男が消えた

階段をのぼる音が響く夜どうしようもなくて震えるままに

逆海老に宙吊りにされて赤褌を突き破りたる激しさのまま

荒縄で拘束される陶酔は一点になりめらめらと燃え

漆黒の中で暮らす男ありただひたすらに耐え忍ぶだけ

透明な記憶も消えて燃え盛る肉棒だけが咆哮しており

たよりなき明日約束確かめて結び直す縄の湿りけ

さらされて哄笑されるももありがたし存在無視され遠ざかるより

限りなく力の限り抱き締めて唇かわすがすべてのはじまり

川辺きて緊縛解かれ多摩川の流れに追われ逃げどころなし

・・・・・・・・麻縄の緊縛なれば息するも容易ならざる恍惚となり昼顔を飾りし床柱(とこ)は黒檀の香もあり茶会始まる

これが自分これが主と分からずにここまできたが漂流のまま  

・・・・・・・・・露出狂言われてみればそんなことありと思える男がありて

鈍色のグラス落とすうめき声恍惚として寝がえり続け

燃え尽きてそれでも主を求めたる我が思いこそ斬殺されるべし

正座での奴隷の誓いも頼りなき鞭と鎖で凌辱を

投げ出したきれいごとの世の中を恋しくもあり乳首が疼き

冷笑も軽蔑あれども愛される不思議もありてありがたきかな

夕暮れて帰る先ある若者を見て見ぬふりで下帯たたむ

シャツをはぎ小手高しばりに拘束す呻きもらす肉棒の汁

肉布団それもありて主の膚緊縛小指の先にありて

傲慢な暮らしを捨てて主に仕えあるがままの自分を生きる

姿見せぬ主であればこそこの体捧げつくして焼印をする

日焼けした腹筋さらす草原で首輪欲しがるなにごともなく

尻穴もむき出しにされ懇願は許されぬまま首輪装着

刺青入れ鎖につながれ何もかも我を守りしものはなくとも

酒席で裸身をさらし甚振られ打たれることが我が業なれば

乳首責め肉棒縛りにさらされた長き夜は勃起したまま  

何もか押し込めあるはずもないもの見せる男のおもて

・・・・・・・・何ごともどうにかなるさと信じこむおひとよしなるM男あり

緊縛で麻痺した腕をさすることそれもできず朝を迎えて

理由なく緊縛されて折檻をうける理不尽我だけのもの