隠れ家に主は訪ねてこないだろうメールなければ外は大雪

「裸祭」

全裸の神男に触れることで厄をはらおうと裸男が群れる。
裸男は半端でない数である。
掛け声を出しながら寒さに耐えている。

神男は殺到する裸男に触れられ
握られ、ときには殴られる。
そうすることで厄をはらおうとするのであるから
裸で騒いでいるのではなんの意味もない。
裸男たちは必至である。
興奮した男たちは一度ならず何度も触れようとする
神男を護衛する〆こみ男が神男を体をはって守ろうとする。
まさにせめぎ合いである。
圧倒的な男たちの圧力に失神してしまう神男もいるとか
二重三重どころか大きな渦となって神殿入り口までなだれ込む

入り口では突撃隊のような護衛がマワシに命綱をつけて
神男を抱きかかえて引き上げようとしている。
何千という男たちが最後まで、揉み合っている。

入り口直前まで神男を護衛すると
神男は群衆の中に飛びこんできた突撃隊によって救出される。
そんな行儀が地方に幾つも残っている。